テレワークやフレックス制など働き方が多様化する中で、従業員の勤怠管理をどのように行うかを悩んでいる企業担当者は多いのではないでしょうか。そのような場合に有効な手段として「PCログで管理する」という方法があります。本記事では、PCログの基本から活用方法、セキュリティにおける注意点まで、企業の管理者に役立つ情報をお届けします。
目次
そもそもPCログとは?
業務上でPCを使う場合、業務中に無関係なサイトにアクセスしていないかどうか、セキュリティ対策など、多岐にわたる課題をクリアしなければなりません。その対策として効果的なのがPCログの活用です。
まずはPCログの基本的な概念と種類、そしてその活用方法について詳しく見ていきましょう。
PCの利用状況や通信履歴の記録
PCログとは、簡単に言えば従業員のPC使用履歴のことです。具体的には、アプリケーションの起動時間、Webサイトの閲覧履歴、ファイルの操作記録などが含まれます。
例えば、営業部門の田中さんが9時から17時までExcelを使用し、その間に顧客データベースにアクセスした、といった情報がPCログとして記録されるのです。
これらの情報は、業務効率の分析や不正アクセスの検出に役立ちます。最近では、リモートワークの増加に伴い、PCログの重要性がさらに高まっています。
在宅勤務中の従業員の作業状況を把握するツールとしても、PCログは欠かせないものとなっているのです。
PCログの種類についても説明
PCログにはさまざまな種類があります。主な種類は以下の通りです。
- 操作ログ:立ち上げからシャットダウン、ファイルの閲覧や編集、ソフトウェアの操作などの操作履歴が表示されます。
- 通信ログ:PCとサーバーのやりとりや内容、通信時間が表示されます。
- 認証ログ:ネットワークやシステムに、誰がいつログイン、ログアウトしたかが表示されます。
他にもさまざまなログがありますが、基本的な役割は、PCや社内サーバーの利用状況を確認するために用いられます。
ログを取得することで何が分かるのか
PCログを取得することで、さまざまな情報が得られます。例えば、従業員の労働時間や業務内容の詳細、業務効率の良し悪し、セキュリティリスクの有無などが把握できます。
具体的には、「営業部の鈴木さんは、先月比で顧客データベースの利用時間が20%増加し、成約率も向上している」といった分析が可能になります。
また、「深夜2時に経理部のPCから機密ファイルへのアクセスがあった」といった不審な動きも検出できます。このように、PCログは単なる記録以上の価値を持ち、企業の意思決定や問題解決に大きく貢献するのです。PCログの活用方法を理解することで、より効果的な組織運営が可能になるでしょう。
PCログを取得するメリット
PCログの取得は、企業にとって多くのメリットをもたらします。生産性の向上やセキュリティの強化だけでなく、コンプライアンスの徹底や業務プロセスの最適化にも役立ちます。ここでは、PCログ取得の主要なメリットについて、具体例を交えながら詳しく解説していきます。
虚偽の申告を防止できる
PCログを活用することで、勤怠管理の精度が大幅に向上します。例えば、「9時に出社して18時に退社した」という申告があっても、PCログで実際の稼働時間を確認できます。
「山田さんのPCログを見ると、実際の作業開始は9時30分からで、17時45分に最後の操作が行われていました」といった具合に、正確な労働時間を把握できるのです。
残業代の不正請求や、サボタージュの防止にもつながります。
同時に、従業員側も自身の労働時間を客観的に把握できるため、より健全な労働環境づくりに役立ちます。PCログの導入は、労使双方にとって公平で透明性の高い勤怠管理を実現する手段となるのです。
サビ残防止・労働時間の管理
PCログは、いわゆる「サービス残業」の防止にも効果を発揮します。例えば、「佐藤さんのPCログを確認すると、先月は定時後も平均して1時間程度の操作記録がありました」といった具合に、残業時間を正確に把握できます。これにより、適切な労働時間管理と残業代の支払いが可能になります。
また、長時間労働の傾向がある従業員を特定し、早期に対策を講じることもできます。
「営業部の高橋さんは、ここ3カ月連続で月40時間を超える残業をしています」といった情報をもとに、業務の再分配や効率化を図ることができるのです。
PCログの活用は、従業員の健康管理と企業のリスク管理の両面で大きな役割を果たします。
不審なサイトなどのアクセス防止
PCログの監視により、セキュリティリスクの早期発見と対策が可能になります。
例えば、「マーケティング部の田中さんのPCから、業務に関係のない怪しげなサイトへのアクセスが複数回記録されています」といった情報をリアルタイムで把握できます。
これにより、マルウェア感染や情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができるのです。
また、PCログの分析により、従業員の不適切なインターネット利用も防止できます。「営業時間中にSNSの利用が頻繁な従業員がいる」といった情報を基に、適切な指導や業務改善を行うことができます。
PCログの活用は、企業の情報セキュリティ強化と業務効率向上の両面で効果を発揮するのです。
PCログの管理には監視ツールがおすすめ
PCログの効果的な管理には、専門の監視ツールの使用がおすすめです。監視ツールを活用することで、膨大なログデータを効率的に分析し、有用な情報を抽出することができます。ここでは、監視ツールの利点をご紹介します。
監視ツールを使うメリット
PCログの監視ツールを導入することで、さまざまなメリットが得られます。まず、リアルタイムでの異常検知が可能になります。例えば、「夜間に大量のファイルダウンロードが発生した」といった不審な動きを即座に察知し、対応することができるのです。
また、ログデータの自動分析により、業務効率化のヒントを得ることもできます。「デザイン部門では、特定の画像編集ソフトの使用時間が他部門より30%長い」といった情報から、トレーニングの必要性や新たなツールの導入を検討できます。
さらに、コンプライアンス対応も容易になります。「個人情報を含むファイルへのアクセスログを、部門ごとに自動で集計・レポート化する」といった機能により、内部監査や外部監査への対応が迅速かつ正確に行えるのです。
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PCログを業務に活用する際の注意点
PCログの活用は多くの利点をもたらしますが、同時に適切な運用と従業員への配慮が不可欠です。ここでは、PCログを業務に活用する際の重要な注意点について、具体例を交えながら解説します。これらの点に留意することで、効果的かつ倫理的なPCログの活用が可能になります。
PCログのみで評価しない
PCログは有用な情報源ですが、PCログのみで従業員の評価を行うことは避けるべきです。例えば、「佐藤さんはPCの操作時間が長いから生産性が高い」といった単純な判断は適切ではありません。
PCの操作時間が短くても、電話での営業活動や対面での商談など、PCを使用しない業務で成果を上げている可能性があるからです。
むしろ、PCログは従業員との建設的な対話のきっかけとして活用しましょう。「山田さん、先月はデータ入力の時間が増えていましたね。何か困っていることはありませんか?」といった具合に、業務改善や支援の機会を見いだすツールとして使うのがよいでしょう。
PCログは、評価の唯一の基準ではなく、総合的な判断を支援する一要素として捉えることが重要です。
プライベートと業務用でデバイスを分ける
テレワークの普及に伴い、個人所有のデバイスを業務に使用するケースが増えています。
しかし、PCログの取得においては、プライベートと業務用のデバイスを明確に分けることが重要です。
例えば、「業務用のノートPCと個人用のスマートフォンを別々に管理し、業務用デバイスのみログを取得する」といった方針を定めましょう。
これにより、従業員のプライバシーを尊重しつつ、必要な業務データを収集することができます。
また、「業務時間中は個人用デバイスの使用を控え、業務用デバイスを優先的に使用する」といったルールを設けることで、より正確なPCログの取得と、業務とプライベートの適切な切り分けが可能になります。
勤怠管理ツールと併用する
PCログだけで仕事ぶりや成果を把握するのは困難なのは先述した通りです。対策として、他のツールと併用することも検討しましょう。勤怠ツールは特におすすめです。
勤怠ツールは、出退勤の時間を正確に把握することができます。例えば「勤怠管理ではすでに退勤扱いになっているが、PCログを見るとその後に社内のサーバーにアクセスしている」などといったことが分かります。また、勤務中にもかかわらずSNSやブログにアクセスしているといったことも把握が可能です。
このように、勤怠管理ツールと併用することで、従業員の労働実態を明確に可視化することができます。
PCログの監視で従業員の生産性を向上させる
PCログの導入と活用は、単なる監視ではなく、従業員と組織の成長を支援するツールとして捉えることが大切です。また、不正なログインや不審なサイトへのアクセスを把握するなど、セキュリティに対しても高い効果を発揮します。
適切な運用と従業員との信頼関係構築を通じて、PCログは生産性向上と健全な職場環境づくりの強力な味方となるでしょう。
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著者情報
漏洩チェッカー 編集部
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